日本単独の石油備蓄放出を決定 ガソリン価格抑制へ政府が緊急対策

宇津木 柊
经过

政府が石油備蓄放出と価格対策を発表

政府は2026年3月11日、原油価格の上昇と供給不安に対応するため、石油備蓄の放出を実施すると発表した。高市早苗首相が同日夜に記者団へ説明し、16日にも放出を開始する方針を示した。
今回の措置では、民間備蓄を先行して放出し、その後に国家備蓄も活用する計画である。
原油供給を増やすことで市場の緊張を緩和し、国内のガソリン価格の急騰を抑制する目的がある。

日本単独の備蓄放出は極めて異例

石油備蓄の放出はこれまで国際的な協調措置として行われることが多かった。2022年の放出も、ロシアによるウクライナ侵攻後にIEA加盟国が共同で実施した対応の一環であった。
今回の決定は、こうした国際的な枠組みとは異なり、日本が単独で実施する点が特徴となる。
首相は、国際機関による正式な協調放出を待たずに、日本が先行して市場安定に寄与する必要があると説明した。

原油輸入の中東依存が高い日本

日本は原油輸入の約94%を中東地域に依存している。
多くのタンカーが通航するホルムズ海峡は世界有数のエネルギー輸送ルートであり、この海峡の状況が日本のエネルギー供給に大きな影響を与える。
現在、同海峡は事実上通航が困難な状態となっており、輸入量の減少が懸念されている。

ガソリン価格抑制へ政府が緊急措置

政府は備蓄放出と並行して、燃料価格の上昇を抑えるための対策も進める。
高市首相は、ガソリン価格を全国平均170円程度に抑える激変緩和措置を実施するよう、赤沢亮正経済産業相に指示したことを明らかにした。
この対策は3月19日から開始される予定で、軽油や灯油、重油などの価格にも同様の措置が適用される。

国民生活への影響抑制を重視

政府は、原油価格の高騰が家庭や企業活動に与える影響を抑えることを重視している。
高市首相は、燃料価格の急上昇が生活や産業に及ぼす負担を軽減する必要があると指摘した。
政府は今後も情勢の推移を踏まえ、エネルギー供給と価格安定のための対応策を検討していくとしている。

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