骨太方針策定へ議論開始と政府方針
政府は2026年4月13日、経済財政諮問会議を開催し、今夏に取りまとめる経済財政運営の基本指針に関する検討を始めた。2026年度予算の成立を受け、翌年度以降の財政方針を整理する目的がある。
今回の議論では、政府債務残高を国内総生産(GDP)と比較した比率を持続的に低下させることを柱とする考えが示された。これは積極的な財政政策を進めながらも、財政の持続可能性を維持するための指標として位置付けられている。
予算編成見直しへ五つの原則提案
会議では民間議員から、予算編成の方向性を示す五つの基本原則が示された。中心となるのは、危機対応や経済成長のための支出を確保するための新たな投資枠の創設である。
さらに、補正予算については緊急性の高い案件に限定する方針が掲げられた。加えて、金融市場の不安を招かないよう情報発信のあり方を整備することや、物価と賃金の動向を反映した予算編成の必要性も指摘された。
プライマリーバランス管理方針の転換
これまで財政運営では、政策的経費を税収などで賄えるかを示す基礎的財政収支(PB)が重要視されてきた。従来は単年度での黒字化が重視されていたが、新たな方針では複数年単位での管理が改めて示された。
背景には、単年度の黒字達成にこだわることが支出の抑制につながり、必要な投資の機会を失う可能性があるとの問題意識がある。経済規模が拡大すれば、PBが赤字であっても債務比率の低下が可能とされている。
債務指標巡り純債務論など議論
政府債務の評価方法については、総債務を重視する立場と、保有資産などを差し引いた純債務を重視すべきとする見方が示された。複数の指標を組み合わせて分析する必要性が議論されている。
有識者からは、単一の数値のみで判断することは適切でないとの考えが示されており、用途によって異なる指標を使い分ける必要があるとの認識が共有された。格付け機関が純債務に注目している点も会議で指摘された。
財政改革推進へ具体的検討加速
高市首相は会議後、財政運営の抜本的な見直しに向けた検討を加速する姿勢を示した。骨太方針については、内容を簡潔に整理し、分かりやすい形で示すことが求められている。
また、今後の議論では個別事業の詳細記述を抑え、財政運営の基本理念や優先事項を明確にする方向性が示された。政府は市場の信頼を維持しながら、成長投資と財政健全化を両立させる方針の具体化を進めていく。
