米国介入が波紋広げるホンジュラス選挙混乱

選挙結果未確定の異常事態

ホンジュラスで行われた大統領選挙は、通常想定される期間を超えても正式結果が示されていない。投票日から3週間が経過する中で、集計作業の停滞が国内外の関心を集めている。民主的手続きの信頼性が問われる状況となっている。

選挙管理機関は、集計に疑問が生じた約50万票を対象に、手作業による検証を開始した。大量の票を改めて確認する作業は、制度運営の脆弱性を浮き彫りにしている。結果の確定には、なお時間を要する見通しだ。

選挙戦では、トランプ米大統領の支持を受けるナスリ・アスフラ氏が僅差で首位に立っている。これに対し、サルバドル・ナスララ氏が接戦を展開しており、最終判断は再点検の結果に委ねられている。両者の得票差は極めて小さい。

米国政府は、選挙手続きに関与する高官に対し、査証の取消や申請拒否を実施した。こうした措置は、選挙の透明性確保を目的とした圧力と位置付けられている。一方で、主権国家の選挙への関与として議論を呼んでいる。

次期政権では、台湾との外交関係復活が主要公約の一つとなっている。この方針は、中国との関係に新たな緊張を生む可能性がある。選挙結果の確定は、ホンジュラスの外交戦略を左右する重要な節目となる。