ロシア首都で爆発事件、訓練部門責任者死亡の波紋

長峰 詩花
经过

モスクワ南部で確認された爆発

22日朝、モスクワ南部で自動車が爆発し、ロシア軍の高位将校が死亡した。爆発は早朝に発生し、現場周辺は一時的に封鎖された。捜査当局は、事件性が高いとして直ちに捜査に着手した。

捜査当局が公表した事実関係

ロシア連邦捜査委員会は、車両の底部に爆発物が仕掛けられていたと発表した。手製とみられる装置が作動し、車の発進直後に爆発が起きたという。捜査は殺人容疑を中心に進められている。

軍訓練体制を担った人物の死

死亡したのは、ロシア軍参謀本部で訓練部門を統括していたファニル・サルワロフ中将だった。同氏は長年にわたり軍の教育・訓練体制に関与し、国外作戦の経験も持っていた。現役幹部の死亡は、軍内部にも影響を及ぼしている。

ウクライナ関与を巡る見解

捜査当局は、ウクライナ治安機関による関与の可能性を含めて調べていると明らかにした。過去の類似事件では、ウクライナ側が一部関与を示唆した例もある。今回の事件でも、国際的な緊張が捜査の背景として注目されている。

繰り返される爆発事件の意味

ロシアでは、2024年以降、軍高官を狙った爆発事件が複数確認されている。昨年12月や2025年4月にも同様の手口で将官級が死亡した。今回の事件は、首都における要人の安全確保が重大な課題となっていることを示している。

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