トランプ大統領、和平実績を誇示し国際機関を批判

宇津木 柊
经过

自身の外交成果を強調する演説

トランプ大統領は国連総会の壇上で「わずか7か月で7つの戦争を終わらせた」と宣言し、外交的成果を強く打ち出した。国際機関の関与なしに解決を進めたとし、「真の賞は多くの命を救うことだ」とも述べ、平和賞よりも人命保護を重視する姿勢を示した。

パレスチナ情勢で欧州の動きを牽制

演説では、イギリスやフランスが進めるパレスチナ国家承認の動きを批判した。「ハマスへの過大な報酬になる」との表現を用い、和平への逆効果になると警告した。そのうえで「ガザでの戦争を止め、人質を解放しなければならない」と強調し、停戦と交渉を最優先課題に位置づけた。

ロシアに強力な経済措置を示唆

トランプ氏は、ロシアが戦争終結に応じなければ「極めて強力な関税を課す」と発言し、圧力強化の姿勢を示した。さらに「欧州諸国が同調しなければ制裁は十分に機能しない」と述べ、協調的対応の必要性を繰り返し訴えた。演説後にはゼレンスキー大統領との会談も予定されている。

イラン核問題での断固たる姿勢

演説ではイランの核兵器開発についても触れ、「決して許してはならない」との強硬な立場を示した。国際社会に対し、テロ支援国家に核を持たせないための連携強化を求めた。トランプ氏は、これが世界安全保障の根幹にかかわる問題であると位置づけた。

気候変動を「詐欺」と断じる発言

さらに、気候変動に関する国際的な取り組みに対して「史上最大の詐欺」と発言した。国際機関の予測は「愚かな人々による誤った理由に基づいている」と批判し、環境政策が経済発展の妨げになっていると主張した。この発言は、各国首脳の間で波紋を呼ぶことが予想される。

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