米国防長官が軍事作戦の正当性を強調
アメリカのヘグセス国防長官は6月26日、国防総省で記者会見を開き、イラン核施設への空爆の成果を説明。CIAの分析結果を引用し「核開発は著しく後退した」と強調した。記者会見では映像資料も提示され、地下施設を標的とした特殊兵器の使用が明らかになった。
地下施設への攻撃に特殊兵器を投入
会見で使用された兵器として紹介されたのは、地中深くの施設破壊に適したバンカーバスター。これにより、従来の空爆では困難だった施設への精密攻撃が可能となり、イランの核関連インフラに深刻な打撃を与えたとされる。アメリカ側はこの作戦を「歴史的」と位置づけている。
情報機関の見解に対し強い反論が展開
CNNなど一部メディアは、空爆による影響は「数か月の遅延にとどまる」と伝えていたが、ヘグセス長官はこの見解に反論。単なる時間的遅延ではなく、戦略的な能力低下があったとし、計画の根幹を崩したとの見解を示した。これは戦術的な成功にとどまらず、抑止力の誇示でもあったと主張した。
ハメネイ師の演説が火に油を注ぐ構図に
同じ日に放送されたイランの最高指導者ハメネイ師の演説では、アメリカとイスラエルへの「勝利宣言」が繰り返された。「アメリカは成果を得られなかった」との発言は、国防総省の主張とは真逆であり、事実関係をめぐっての認識の乖離が鮮明となっている。
トランプ大統領の発言に沈黙を貫くイラン
トランプ大統領が来週イランとの協議に言及しているとの情報がある中で、ハメネイ師はこの件に一切触れなかった。直接対話の兆しが見えながらも、現時点では軍事的緊張が先行しており、外交的解決には依然として高いハードルがある。