都市サービス向上へAIを正式導入
ローマ市は、都市の利便性を高める取り組みの一環としてAIアシスタント「Julia」を公開した。観光支援と生活補助を統合し、市民と旅行者双方に利用価値を提供している。
欧州都市で初の先進サービスが判明
JuliaはNTTデータとマイクロソフトの協力により開発され、今年3月からサービスを開始した。欧州の都市でAIが市公認データを用いて市民サービスを行うのは初の事例とされる。
多様な利用シーンへの対応を発表
観光計画やイベント案内だけでなく、病院の救急外来や薬局の情報提供も行われる。利用者が位置情報を共有することで、最適な移動手段や滞在エリアの提案が可能となり、幅広い場面で利便性を発揮している。
日本市場を意識したLINE機能を開発中
日本からの観光客に向けてはLINE連携機能の開発が進められている。利用環境を旅行者が日常的に使うアプリに近づけることで、利便性を高める戦略が採られている。さらに、Juliaは80以上の言語に対応し、国際的な利用を想定した設計が行われている。
アプリ化計画と行政機能拡張の影響
ロベルト・グアルティエーリ市長は、Juliaを1年以内にアプリ化する計画を示し、行政手続きの支援にも機能を拡大させる意向を表明した。保育園登録や住所変更の補助など、観光を超えた市民サービスへの応用が見込まれている。