モトローラが新機種で市場再進出を加速
米モトローラ・モビリティは、人工知能を内蔵したスマートフォン「motorola edge 60 pro」を日本で7月4日に発売する。かつて日本市場での存在感が薄れていた同社だが、近年はミドルレンジ帯の価格と技術を武器に再び注目を集めている。今回の新製品はその象徴といえる。
高性能AIで集合写真も自動補正
edge 60 proは、高速処理が可能なAIプロセッサーを搭載しており、日常の撮影に大きな変化をもたらす。例えば、集合写真で誰かが目を閉じてしまった場合でも、AIが自動的にその顔を補正し、全員がカメラを見ているように整える。また、動きの激しい被写体に対しても手ブレを抑え、安定した画質を実現する。
ソフトバンクの参入で認知度向上を図る
今回の販売には、通信大手ソフトバンクも加わる。7月11日よりキャリア販売が開始される予定で、既存のオンライン販売と併せて、製品の認知度と普及速度の向上が見込まれる。特に若年層やSNSを重視する層に対しては、AIによる撮影支援が訴求力となる可能性がある。
価格帯と機能の両立で競合との差別化
価格は7万9800円に設定されており、AI機能を標準搭載したモデルとしては比較的手ごろな水準に抑えられている。他社フラッグシップモデルが10万円を超えるなか、モトローラはコストパフォーマンスと実用性を兼ね備えた製品として差別化を図る。
親会社レノボの資本力が後押しに
同社は中国のIT大手・聯想グループの傘下にあり、グローバルでの研究開発や資本投下を背景に、製品開発における競争力を強めている。今回の日本市場投入は、アジア市場再拡大に向けた布石の一つとされ、今後の動向にも注目が集まる。