官邸で行われたNISA見直し提案の詳細が明らかに
自民党の「資産運用立国議員連盟」は11月20日、NISA制度の見直しに関する提案書を高市首相へ手渡した。提出は首相官邸で行われ、金融政策に関わる制度をより幅広い層に届けるための措置としてまとめられた。議連は、投資による所得拡大を重視する立場から、今回の改正案が資産形成の底上げに資すると位置づけている。
若年層に向けた利用範囲拡大策が議論対象となった
提案の中心となったのは、「つみたて投資枠」に課されている年齢条件の見直しだ。現行の18歳以上という規定を撤廃し、未成年者も利用可能とする新制度「子ども支援NISA」を創設する構想が示された。出生数の減少や若年層の将来不安を背景に、早期から計画的な運用環境を整える重要性が強調された。
高齢層の投資ニーズに応える仕組みの追加が提案された
議連は、資産運用の需要が高まる高齢層への配慮として、低リスク商品の選択肢を広げることも求めた。国債を多く組み込む投資信託を対象商品に加える案が示され、定期的に運用益を取り崩せる仕組みの導入も要望された。これにより、年金収入に依存しすぎない資金管理が可能になるとされ、制度全体の実効性向上が期待されている。
投資枠上限後の再投資ルール見直しが影響を及ぼす可能性
見直し項目には、非課税枠の上限に達した後の手続きの簡素化も含まれた。商品を売却した際、年間投資枠に収まる範囲で再投資ができるよう制度を整えることが求められ、現行制度で指摘されてきた柔軟性不足の改善を図る内容となっている。これにより、市場変動に合わせた運用調整が容易になると想定される。
年末の税制改正議論に向けて調整が進む状況が報告された
議連の会長を務める岸田文雄元首相は、今回の提案に対する高市首相の受け止めについて「前向きに評価した」と説明した。今年春にも同様の申し入れが行われており、議連は継続してNISA拡充を求めている。改正の具体的内容は年末の与党税制調査会で検討が進む見通しで、制度変更の方向性が注目される。
