ムーディーズが格上げを決定
25日、ムーディーズはトルコの信用格付けを「B1」から「Ba3」に引き上げた。金融政策の安定性や経済指標の改善が格上げの主な理由であり、国際市場での評価が向上したことが示された。
中央銀行の政策運営が評価対象
大統領選以降、中央銀行は高金利政策を実施し、通貨リラの下落を抑制する措置を講じた。これにより、融資の増加が抑えられ、インフレ抑制に寄与した点が高く評価されたとされる。
インフレ率の改善が鮮明化
トルコのインフレ率は1年前の72%から今年6月に35%へと大きく低下した。こうしたデータは、金融政策の効果が実体経済に反映されていることを示す証左とされる。
格付け見通しは「ポジティブ」から「安定的」に引き下げられた。政策効果の継続に期待が残る一方で、政治的要因や対外的な課題が依然として懸念材料となっている。
他機関の評価も横ばい
同日にフィッチは格付けを「BBマイナス」で据え置き、見通しを「安定的」とした。複数の評価結果は、トルコ経済が改善を見せる一方でリスク管理の重要性が続くことを浮き彫りにしている。