繁華街で大規模火災 消火活動中に隊員が死亡

早瀬 涼真
经过

国内外の観光客が集まる道頓堀で発生

大阪・ミナミの道頓堀で8月18日午前、突発的な火災が起きた。現場は観光客で常に賑わうエリアであり、炎と煙が立ち上る様子が周囲に広がった。爆発音が響いた直後、現場周辺は避難の動きで混乱し、観光客は川沿いや橋の上から状況を見守った。

2棟の商業ビルに延焼した火の広がり

火は5階建てと7階建ての隣接するビルを焼き、約110平方メートルが被害を受けた。両ビルには焼肉店やラーメン店などが入っており、昼夜を問わず人が集まる場所であった。映像記録には、勢いよく燃え上がる炎が隣の建物上階にも達する状況が収められていた。

消防出動と犠牲者の発生が判明

大阪市消防局は70台以上の車両を出動させたが、消火活動にあたっていた5人の消防隊員と1人の女性が搬送された。そのうち森貴志消防司令(55)と長友光成消防士(22)が死亡したことが確認された。両名はビル内部で階段を利用しつつ上層階に進んでいたが、避難が困難となり、後に6階で意識不明の状態で発見された。

市長が消防隊員の殉職に言及

大阪市の横山英幸市長は「命をかけて活動していた消防隊員が亡くなったことは痛恨の極みである」と哀悼の意を示した。また、崩落による出口閉鎖の影響で呼吸が困難になった可能性があると説明し、課題を精査し再発防止策を検討する姿勢を明らかにした。

都市部での火災対策強化が課題

道頓堀のような人通りの多い観光地での火災は、市民や観光客双方に大きな危険をもたらす。今回の火災は、都市部における消防活動の困難さと安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。今後、火元の特定と再発防止に向けた調査が注目される。

この記事をシェア