株式取得完了で経営主導権確立
今治造船は、ジャパンマリンユナイテッドの株式を追加取得し、議決権比率を60%に引き上げた。これにより、今治造船はJMUの経営に対する主導権を確立した。株式売買は、独占禁止当局の承認を経て実行された。
売却側企業の財務面への影響
株式を譲渡したJFEホールディングスとIHIは、各社の議決権比率を35%から20%へ引き下げた。15%分の株式譲渡に伴い、両社は2026年1~3月期に売却益を計上する見通しで、財務戦略の一環として位置付けられている。
調達統合による効率化の狙い
今治造船は、JMU子会社化を機に、厚板など資材調達の一元化を進める方針を示している。調達の集約は2026年以降に本格化する見込みで、コスト管理や供給の安定化が期待される。生産体制の効率化は、競争力向上に直結する要素となる。
技術交流と開発体制の再構築
両社は研究開発と建造の両面で技術交流を深める。特に環境対応型船舶の分野では、開発スピードの向上が重視されている。JMUの広瀬崇社長は、企業の枠を越えた技術開発体制の構築に意欲を示しており、統合効果の早期発現を目指す。
造船産業復活への中核的役割
日本の造船業は、中国・韓国勢の台頭により世界シェアを落としてきた。政府が掲げる造船産業強化策の中で、今治造船とJMUは国内建造量の約半分を担う存在である。今回の子会社化は、政策と民間戦略が交差する形で進む産業再生の要となっている。
