トランプ氏、インテルCEOに辞任を要求

大統領発言が波紋を広げる

トランプ大統領は8月7日、交流サイトでインテルのリップブー・タンCEOに辞任を求める発言を行った。「重大な利益相反」を理由に挙げたが、その詳細は公表されていない。この投稿は政界と経済界で大きな反響を呼び、半導体業界にも緊張感が走った。

複数の報道によれば、共和党上院議員がタン氏と中国企業との関係について説明を求める書簡をインテルに送付していたという。この事実が、大統領の辞任要求発言の一因となった可能性がある。

タン氏は8月8日までに従業員向け書簡を公開。米国を拠点に40年以上活動してきた実績を示し、「常に法的かつ倫理的基準を順守してきた」と述べた。企業倫理と透明性を強調することで、社内外の信頼確保を狙ったとみられる。

書簡では、過去の役職に関して「誤った情報が流れている」と指摘。提起された疑問に対応し、事実確認を進めるために政権と連携していることを明らかにした。

今回の一件は、米中間の技術・経済摩擦が続く中で発生しており、インテルの今後の経営戦略や国際的な事業展開に影響する可能性がある。政権側の対応次第では、半導体業界全体の動向にも波及する恐れがある。