日産とルノー、取締役人事で関係性に変化
日産自動車は2025年6月の定時株主総会で、重要な取締役人事を提案した。今回の人事案では、ルノーのジャンドミニク・スナール会長とピエール・フルーリォ筆頭独立社外取締役が退任することが発表され、日産とルノーの関係性に変化が生じることが明らかとなった。
ルノーの影響力低下が確定
日産とルノーはこれまで相互出資を行っており、株式の最低保有比率が15%であったが、両社はその比率を10%に引き下げることで合意した。これにより、ルノーの影響力がさらに低下する見込みで、今後はより独立した経営が進められることになる。
新たな経営陣に期待
日産の経営陣は、前社長の内田誠氏と前副社長の坂本秀行氏が退任し、代わりにイバン・エスピノーサ社長と赤石永一執行役チーフテクノロジーオフィサーが就任する。この変更により、日産は新しい体制での挑戦を迎えることとなり、業界内から注目されている。
ルノーの新たな取締役が決定
ルノーは退任するスナール会長とフルーリォ筆頭独立社外取締役の後任として、ヴァレリー・ランドン氏とティモシー・ライアン氏を新たな取締役に指名した。ランドン氏は仏自動車部品メーカーのフォルビアで社外取締役を務め、ライアン氏はナティクシスアセット&ウェルスマネジメントのグローバルCEOを務める。
両社の今後の協力体制
日産とルノーは長年にわたり緊密な関係を築いてきたが、今回の人事案と株式比率引き下げにより、今後は両社の関係がさらに希薄になると予想される。業界の動向や市場の反応にも注目が集まっている。