フランクフルト近郊に新データセンター建設
米アルファベット傘下のグーグルは11日、ドイツにおけるクラウドとAIインフラ拡大計画を発表した。2026〜2029年の4年間で総額55億ユーロ(約64億ドル)を投じ、ディーツェンバッハに新データセンターを建設する。さらにハーナウの既存施設を拡張し、データ処理能力を強化する方針だ。今回の計画は、欧州におけるAI対応需要の急増に対応するものとみられる。
ドイツ企業のAI導入を後押し
グーグルは、メルセデス・ベンツなど主要産業との連携を強化し、AIの活用による生産性向上を支援する。自動車産業を中心に、AIが設計や物流の効率化を進めると期待されており、ドイツ経済全体のデジタル化に貢献することを目指す。ミュンヘンやベルリンのオフィス拡張も計画され、開発と企業支援の拠点として機能を高める。
環境対応も同時に推進
今回の投資は、環境対策の側面でも注目される。グーグルは再生可能エネルギーの導入を拡大し、2026年までにドイツ事業の85%を脱炭素化する方針を掲げた。エネルギー貯蔵技術の併用により、安定供給と環境負荷低減を両立させると説明している。
雇用増加がもたらす地域経済効果
グーグルの欧州事業責任者によると、この計画で約9,000人の雇用が直接・間接的に生まれる見通しだ。各拠点で100人規模の直接雇用が見込まれ、サービス業や建設業などにも波及効果が及ぶとされる。年平均10億ユーロのGDP押し上げ効果も試算されている。
ドイツ政府は補助金支給を否定
発表会見に同席したクリングバイル財務相は、「今回のプロジェクトはドイツの投資環境の健全性を示すものだ」と評価した。一方で、政府から補助金を支給する予定はないと明言。民間主導の投資として、他国企業への刺激となる可能性も指摘されている。
