世界AI大会で具身智能拡大、専門家議論が活発化a

早瀬 涼真
经过

上海でAI分野最大規模の国際会議が開幕

2025年7月26日、上海において「2025世界人工知能大会(WAIC)」が開幕した。人工知能分野の国際的な最先端イベントとして位置づけられるこの大会は、研究成果の共有と産業間連携の促進を目的に実施されている。今年は特に参加規模と展示内容が過去最大となり、注目を集めている。d

技術革新と国際協力に焦点を当てた構成

大会は「学術的ブレークスルー」「ソフトとハードの融合」「グローバルガバナンス」の3分野に重点を置き、研究と産業、そして国際的枠組みの三方向からAIの発展を議論する構成となった。これにより、理論研究から応用分野、さらにはガバナンス面まで幅広い視点での知見が共有される。

出展企業数と展示規模が過去最多を更新

展示会場の規模は7万平方メートルを超え、800社を超える企業が出展した。集まった技術は3000件以上に及び、そのうち100件以上が世界初や中国初の公開となった。来場者は会場内で実際に製品や技術に触れ、AIの最新トレンドを直接体感できる環境が整備されている。

具身智能の普及が産業分野で進展

今年の特徴として、「具身智能」と呼ばれるAIシステムが際立った存在感を放った。関連企業は昨年の18社から80社超へと増加し、専用展示エリアでは多用途に対応したロボットが数多く披露された。機能の広がりにより、産業や日常生活の現場でAI活用が一層進んでいる実情が明らかになった。

国際フォーラムで将来の課題が議論

大会期間中、30を超える国や地域から集まった1200人以上の専門家がフォーラムに参加し、AIの発展に伴う課題や規制の在り方を議論している。国際的な連携を深めることで、技術と倫理の両面に対応したAI社会の実現に向けた方向性が共有されている。

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