JDIの4〜6月期最終赤字34億円に縮小 構造改革進展も売上高26%減、茂原工場の生産終了響き売却交渉を継続中

長峰 詩花
经过

構造改革進展で最終赤字を大幅に圧縮へ

ジャパンディスプレイ(JDI)が8月10日に発表した2026年4〜6月期連結決算は、最終損益が34億円の赤字となった。前年同期は202億円の赤字だったため、損失額は168億円減少した。人件費の削減を含む構造改革が収支の改善に寄与した。長期にわたり赤字経営が続いてきた同社は、固定費を含む事業コストの見直しを進めており、今回の決算ではその効果が最終損益に表れた。一方で黒字化には至っておらず、収益面の立て直しは今後も続くことになる。

茂原工場の操業終了で売上高239億円に

売上高は前年同期比26%減の239億円だった。スマートフォン向け液晶パネルなどを生産してきた旗艦拠点の茂原工場(千葉県茂原市)で生産を終了したことが売上減少の要因となった。赤字額が前年から大きく減った一方、売上規模は縮小しており、事業再編による収益構造の変化が決算に反映された。JDIは生産体制を見直しながら経営改善を進めており、コスト削減と財務体質の立て直しを並行して実施している。

筆頭株主の資金投入で純資産がプラスへ

業績改善と並行して、資本面でも大きな変化があった。JDIは2026年3月末時点で74億円の債務超過となっていたが、筆頭株主であるいちごトラストが新株予約権を行使し、資金供給を進めた。払い込みは現在までに総額173億円となり、6月末の純資産は36億円のプラスへ転換した。3月末から6月末までの3カ月間で債務超過の状態を解消したことになり、構造改革による損益改善に加えて、株主からの資本注入が財務面を支えた。

茂原工場売却へ複数候補との協議が進行

JDIは生産を終えた茂原工場について、売却に向けた手続きも進めている。明間純社長は決算会見で、複数の候補者と協議していることを明らかにし、資産価値や条件を確認するためのデューデリジェンスを繰り返していると説明した。売却時期について具体的な日程は示していないものの、可能な限り早い段階で決定したいとの方針を示している。工場の譲渡は、今後の資産構成を見直すとともに財務状態を改善するための施策の一つとなる。

赤字体質からの脱却へ財務施策を継続へ

今回の4〜6月期決算では、前年同期から最終赤字が大幅に減少したほか、6月末には純資産もプラスへ戻った。一方、売上高は前年同期から26%落ち込んでおり、JDIは引き続き収益と財務の両面を改善する必要がある。2027年3月末時点で債務超過に陥っていれば、東証プライム市場で上場廃止となる可能性もある。明間社長は現在の財務状態をさらに安定させる必要性を示しており、新株予約権の行使や資産譲渡などを通じて経営基盤の強化を続ける。

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