皇族数確保へ典範改正前進、女性皇族身分保持と男系男子養子案を明記し国会提出へ調整急ぐ政府の対応本格化する重要段階

長峰 詩花
经过

立法府の総意受け制度化作業が前進する局面

皇族数の確保をめぐり、政府がまとめた皇室典範改正案の要綱が公表された。衆参両院の正副議長は、安定的な皇位継承に関する立法府の総意を踏まえ、政府に対して骨子と要綱の作成を求めていた。今回の要綱は、その要請を受けて制度化の具体的な形を示したものとなる。

要綱は、女性皇族の婚姻後の身分保持と、旧11宮家の男系男子を養子に迎える仕組みを柱としている。いずれも皇族数の確保に向けた措置であり、皇室典範の改正によって対応する。衆参両院の正副議長は6月24日に要綱を了承し、政府は6月25日の全体会議で全13党派に説明する予定である。

女性皇族の身分保持案を明文化する改正方針

女性皇族が結婚後も皇室にとどまる案は、皇室典範12条の改正で実現する。現行の制度では、女性皇族は婚姻により皇族の身分を離れる仕組みとなっている。要綱はこの扱いを見直し、婚姻後も皇族としての身分を保持できる制度を盛り込んだ。

ただし、改正法の施行時点で皇族である女性については、経過措置が設けられた。婚姻時に本人の意思で皇族の身分を離れることができると付則に定める内容である。これにより、新たな制度への移行にあたり、本人の意思を反映する扱いが明文化された。

女性皇族の配偶者と子の身分については、要綱の中で触れられていない。今回の身分保持案は、あくまで女性皇族本人の婚姻後の地位を中心に整理した内容となっている。皇族数の確保に関する制度整備の中で、女性皇族の扱いが重要な柱として位置付けられた。

養子案は旧11宮家子孫に対象限定する内容

もう一つの柱である男系男子の養子案は、1947年10月に皇籍を離脱した旧11宮家の子孫を対象とする。要綱では、養子となることができる者を15歳以上の男子に限定した。さらに、配偶者および子がないことも条件として示された。

養親となる皇族の範囲も具体的に定められている。親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王が対象として列挙された一方、皇嗣と皇嗣妃は除外された。制度の対象を明確にすることで、養子案の運用範囲を限定する内容となっている。

皇族の養子縁組は、皇室典範9条で禁じられている。今回の要綱では、典範の末尾に新たな章を設け、同条の例外規定として養子案を位置付ける。特例法による対応を求める意見もあったが、政府案は皇室典範そのものを改正する形で制度化する。

見直し条項と関連法改正も盛り込む要綱内容

要綱では、養子として皇籍に入る「養子皇族男子」本人について、皇位継承資格を有しないと明記した。その一方で、子孫の地位は実方の系統によるとされた。これにより、養子本人とその子孫の法的な扱いを分けて整理する構成になっている。

付則には、制度の見直しに関する規定も盛り込まれた。皇族数確保の状況などを踏まえ、必要に応じて30年ごとに見直すと明記している。制度導入後も状況に応じた検討を行う仕組みが加えられた。

また、皇室典範の改正に伴い、皇室経済法など必要な関連法の改正も同時に行う。皇族数確保策は皇室典範だけで完結するものではなく、関連制度との整合性も必要となる。要綱は、主要2案に加えて関連法制の調整も含む内容となった。

会期末成立へ国会対応が焦点に浮上する展開

政府は要綱を全13党派に説明した後、6月30日にも閣議決定する方針である。その後、法案を速やかに国会へ提出し、今国会での成立を目指す。会期末は7月17日であり、提出後の審議日程は限られる。

今回の要綱は、皇族数確保に向けた2つの制度案を皇室典範改正で扱う方向を明確にした。男系男子の養子案については例外規定として位置付け、女性皇族の身分保持については12条改正で対応する。今後は、各党・各会派の協議と国会審議を通じ、要綱に示された制度設計がどのように法案化されるかが焦点となる。

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