無料利用者を軸にした新たな運営方針
米OpenAIは、対話型AIサービスで広告表示を開始する方針を示した。対象は無料利用者と月額8ドルの低価格プラン利用者で、数週間以内に米国で試験的に実施される。回答の内容に応じて関連性の高い広告を表示する仕組みとされている。月額20ドルの「プラス」や200ドルの「プロ」など、既存の上位有料プランは対象外となる。
広告表示の方法と利用者への配慮
広告は回答文の下部に表示され、本文中に組み込まれることはない。利用者体験への影響を抑える設計が取られている点が特徴だ。また、18歳未満の利用者には広告を表示しないとしており、年齢に応じた配慮も明確に示されている。
利用者構成が示す収益構造の課題
ChatGPTの週間利用者数は8億人を超える一方、収益に貢献する有料会員は全体の約5%にとどまるとされる。利用者の9割以上が無料会員である現状では、定額課金だけでは安定した収益確保が難しい構造となっていた。広告導入は、この偏りを是正するための施策と位置付けられる。
経営トップが語る無料提供の継続条件
最高経営責任者のサム・アルトマン氏は、自身のSNSで「多くの利用者は無料で使うことを望んでいる」と述べ、無料提供を維持するためのビジネスモデルが必要だと説明した。広告収入を組み込むことで、無料利用の継続と事業運営の両立を図る考えを示した形だ。
広告市場への参入がもたらす意味
調査会社WARCによると、世界の広告市場(中国除く)は、Alphabet、Amazon.com、Meta Platformsの3社が56%を占めている。生成AI分野で強みを持つOpenAIが広告事業に参入することで、広告手法や競争環境に変化をもたらす可能性がある。
