日銀さくらリポート、9地域据え置き継続 AI需要が下支え

長峰 詩花
经过

さくらリポートの全体像

日本銀行が2026年1月の地域経済報告(さくらリポート)を公表し、全国9地域の景気判断を前回から維持した。各地の景況は「緩やかに回復」や「持ち直し」など、回復基調が続くとの整理となった。米政権の関税強化策を巡る不確実性が低下したことも、企業の先行き見通しに影響した。

AI需要で投資と受注が改善

報告では、世界的な人工知能(AI)需要の高まりが景気を支える要因として示された。AIに不可欠とされる半導体関連で投資が活発化し、国内外の取引先からの受注が改善するとの声が出た。製造業を中心に業績の持ち直し見通しが立ち始めたと位置付けられた。

個人消費は高額品と節約が並存

個人消費は、株高を背景に百貨店で高額品が堅調とされた一方、食料品高の影響でスーパーなどでは節約志向が根強い。調達数量を増やして仕入れ単価を下げ、値上げ幅を抑える動きも確認された。人件費や仕入れコストの上昇分を価格に転嫁することに慎重な意見が、消費者に近い業種でみられた。

賃上げは継続志向も差が拡大

2026年度の賃上げは、企業収益が高水準で人手不足が深刻なことから、2025年度と同程度の引き上げを見込む企業が多いとされた。賃上げの継続を報告する企業の声も相次いだ。半面、中小企業を中心に賃上げ幅を縮小せざるを得ないとの意見が出ており、対応にはばらつきがある。

中小の負担増を点検課題に

日銀が2025年12月に追加利上げを実施したこともあり、中小企業では金利上昇が負担になりやすいとの文脈が示された。価格転嫁の遅れとコスト増が重なる局面では、賃金と価格の設定行動が焦点となる。日銀支店長からは、中小零細で賃上げが難しいとの声があるとして、賃金や価格設定の動きを注意深く点検する考えが示された。

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