新制度の枠組みを巡る政府の動き
政府は2027年4月の開始を予定する在留資格「育成就労」について、制度設計の方向性を有識者会議で示した。技能実習制度の見直しを受けて導入される新制度であり、外国人材の育成と国内産業の人材確保を両立させる狙いがある。会議では、受け入れ人数の上限設定が主要な論点となった。
両制度合計で約123万人の受け入れ枠
提示された案では、育成就労と特定技能を合わせた受け入れ人数を、2028年度末までに約123万人とする。内訳は、育成就労が約42万6,200人、特定技能が約80万5,700人である。これらの数値は、産業分野ごとの人手不足規模から、国内の人材確保策や生産性向上による対応分を差し引いて算出された。
育成就労制度の特徴と位置付け
育成就労は、一定期間の就労を通じて技能を高める制度として設計されている。従来の技能実習制度では原則として転職が認められていなかったが、新制度では1〜2年経過後、本人の意向による職場変更が可能となる。これにより、就労環境の改善と制度の透明性向上を図る。
特定技能への移行を想定した仕組み
育成就労で原則3年間働いた後、技能試験と日本語試験に合格すれば、より長期の在留が可能な特定技能へ移行できる。特定技能は、即戦力としての就労を前提とする在留資格であり、育成就労はその前段階として位置付けられている。
閣議決定に向けた今後の工程
政府は、有識者会議での議論を踏まえ、与党との調整を進めた上で、今月中にも運用方針を閣議決定する見通しである。制度開始に向けて、受け入れ分野や運用体制の具体化が今後の焦点となる。
