賃上げ定着へ、経済3団体が示す2026年の方向性

長峰 詩花
经过

2026年経済運営に向けた基本認識

経団連、日本商工会議所、経済同友会のトップは2026年を見据えた所感を相次いで示した。経団連会長は春季労使交渉で賃金引き上げの先導役を担う姿勢を強調し、特にベースアップの実施に重点を置く考えを明らかにした。賃上げを一過性に終わらせない姿勢が前面に出た。

賃上げの流れを「定着」段階へ

経団連は、2023年を賃上げの起点、2024年を加速、2025年を定着の年と位置付けてきた。会長はここ数年の賃上げの勢いを評価し、物価が安定すれば実質賃金が持続的に改善するとの認識を示した。賃金水準の底上げが中長期の経済運営に重要とされた。

景気見通しと為替への言及

2026年の景気については、企業業績や設備投資が下支えとなり、緩やかな成長が維持されるとの見方が示された。一方、為替については急激な変動を避け、過度な円安を是正する必要性が指摘された。為替動向が賃金や物価に与える影響を意識した発言となった。

中小企業と価格転嫁の課題

日本商工会議所のトップは、中小企業が原材料価格の上昇に直面している現状を踏まえ、円滑な価格転嫁の重要性を訴えた。生産性向上や人手不足対応のため、デジタルトランスフォーメーション関連の投資が増えるとの見通しも示され、賃上げを支える基盤整備が課題とされた。

継続的賃上げへの条件整理

経済同友会は、物価高への対応として賃上げの継続が不可欠との立場を示した。人材確保や投資を単独で進められない企業には連携や再編の必要性が指摘され、競争力強化と賃金改善を両立させる視点が示された。

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