A320機の改修進展で運航正常化が明確に進展した状況

長峰 詩花
经过

不具合判明後の改修状況が判明

欧州航空機メーカーであるエアバスの「A320」シリーズで発生したシステム不具合について、12月1日時点で大半の機体に対するソフトウェア更新が完了した状況が示された。対象となったのは世界で約6,000機に上り、国際的な欠航を引き起こした今回の問題は早期対応が進んだ形となった。各社の作業進度は当初発表より早まりつつあり、運航再開に向けた取り組みが急速に進展している。

太陽放射によるデータ障害が判明

エアバスは11月下旬に発表した声明で、A320系統の一部機体において強い太陽放射が飛行制御に必要なデータへ影響し、破損を招く可能性が判明したとしていた。このため、ソフトウェアの迅速な修正が求められ、航空会社は直ちに運航計画の調整と点検作業に着手した。問題の性質上、継続的な監視体制が必要となり、各社は整備部門と連携しながら対応を加速させた。

航空会社の対応状況が明確化

複数の航空会社は、影響を受ける機体数や作業に要する時間が当初の見通しよりも小さいと報告した。当初、機体1機あたり約3時間とされた作業時間についても短縮傾向が確認されている。米国のジェットブルー航空は、対象150機のうち137機で作業を終え、12月1日には限定的な欠航のみで運航を継続するとした。一方、一部地域では完全復旧まで時間を要し、コロンビアのアビアンカ航空は12月8日まで予約停止措置を継続する。

残る機体への作業が継続

12月1日にエアバスが改めて明らかにしたところによると、ソフト更新が未完了の機体は100機未満となった。残された機体については、航空会社と協力しながら運航再開に向けて作業を継続している。A320シリーズは累計1万2,000機以上が納入され、世界の短中距離路線を支える主力モデルであるだけに、各社の対応は航空網全体の安定に直結する。

影響収束に向けた作業継続を発表

エアバスは今回の問題によって乗客や各国の航空会社に影響が生じたことを受け、改めて謝意を示しつつ、不便を招いたことへの謝罪を表明した。国際的な航空ダイヤの乱れは徐々に緩和されているが、最終的な収束に向け、残る全機体でのソフトウェア更新と検証作業が続けられる見通しとなっている。今後は問題の再発防止策を含めた検証が進められ、整備体制の強化が引き続き求められる。

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