ランサム攻撃影響長期化、アサヒが示した復旧工程とは

早瀬 涼真
经过

システム復旧時期と障害による業務停止範囲が明らかに

アサヒグループホールディングスが、システム障害からの回復について来年2月を目標とする工程を取引先に伝えたことが判明した。障害は9月29日に発生したサイバー攻撃によるもので、業務への影響は長期間に及んでいる。同社は被害の全体像を整理しつつ段階的な復旧作業を進め、通常の受注と出荷の体制を取り戻す方針を示した。

手作業対応が続く受注処理の負荷が拡大した事例を発表

障害によって主要システムが停止したため、ビールや食品などの注文は電話やファクスに依存した処理が続いている。この運用では担当部署への負荷が大きく、出荷量も平常より抑えられる状況が生じた。品目ごとの出荷調整も必要となり、繁忙期に向けた効率的な供給体制の構築が難しくなっている。

情報流出への懸念と調査の進捗が判明

今回の攻撃では個人情報の流出が疑われており、アサヒは調査を継続している。攻撃の背後にいるとされる「Qilin」名義の声明も確認されているが、具体的な流出範囲については依然として調査中とされる。セキュリティ体制の強化と外部との情報共有が不可欠となっている。

ビール各社に波及する供給制約が一段と深刻化

アサヒへの注文が難航した結果、他の大手メーカーに代替需要が集中し、一部商品の出荷制限が生じた。ビール市場では複数企業が供給調整を迫られ、年末需要期の流通網に負担がかかっている。市場の混乱は広範囲に及び、安定供給に向けた調整が波及している。

経営陣の記者会見で復旧計画が説明される予定と発表

アサヒは27日に勝木敦志社長が出席する記者会見を予定しており、障害の影響や復旧工程が明らかにされる見通しだ。連結決算の公表延期も重なり、経営状況に対する関心が高まっている。会見では、物流回復の進捗やシステム再構築の時間軸について具体的な説明が示されるとみられる。

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