衆院定数削減協議が始動 与党間の隔たり鮮明に

笠原 美琴
经过

協議開始で連立合意履行に一歩

自民党と日本維新の会は12日、衆院議員定数を削減するための初の実務者協議を国会内で開催した。両党が署名した連立政権合意書には「定数の1割削減を今国会で実現する」との目標が明記されており、協議では議論の進め方や日程が確認された。自民の加藤勝信前財務相は「国会会期を見据えて党内の議論を集約したい」と述べ、維新の浦野靖人衆院議員も「丁寧な議論を進めたい」と応じた。

自民内では慎重論も根強く

維新は「身を切る改革」として比例代表の50議席削減を求めているが、自民内では「少数意見が反映されなくなる」として慎重な声が強い。定数削減の具体的な方法をめぐって両党の立場は大きく異なっており、合意形成には時間を要する見通しだ。自民は同日、政治制度改革本部を開き、定数削減を含む政治改革全般の議論を進めるプロジェクトチームの設置を決定した。

立民も加わる枠組み模索

同日、鈴木俊一自民党幹事長は立憲民主党の安住淳幹事長と会談し、定数削減の議論を各党・各会派の合意を得ながら進めることで一致した。安住氏は「2党だけで決めるものではないとの認識を共有した」と説明し、議論を政局に結びつけない姿勢を強調した。これにより、超党派での調整が進む可能性もある。

与党間の駆け引き続く

維新は定数削減を「改革の中心課題」と位置付けており、合意履行を強く迫っている。一方、自民は党内意見の調整を優先しており、慎重な構えを崩していない。両党の幹事長が11日に会談し、自民が「議論を前進させる」との姿勢を示したことで協議が始まったが、法案成立の見通しは依然不透明だ。

政権の試金石となる攻防

定数465議席のうち約50議席を削減する案の実現には、制度設計や地域代表性への配慮など複雑な課題が残る。維新は「自民は土壇場にならないと動かない」と警戒を続けており、協議は連立政権の信頼関係を占う試金石となる。今後の進展次第では、政権運営全体に影響を及ぼす可能性がある。

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