侮辱的投稿に強い反発が広がる
自民党の外交部会と外交調査会は11日、中国の薛剣駐大阪総領事によるSNS上の発言を「看過できない侮辱」として、非難決議を取りまとめた。問題の投稿は、高市早苗首相の台湾有事をめぐる国会答弁に関連し、「その首を斬るしかない」といった過激な表現を含んでいた。党内では日中関係への影響を懸念する声も上がった。
政府に毅然とした対応を要求
決議では、中国側が自発的に対応を取らない場合、外交的措置として国外退去処分を含む「ペルソナ・ノン・グラータ（好ましくない人物）」の指定を検討するよう政府に求めた。決議文は11日午前、尾﨑正直官房副長官に提出された。
「日本国民への侮辱」と明記
非難決議は、今回の投稿を「日本および日本国民に対する深刻な侮辱」と断定し、改めて中国側に抗議する姿勢を明確にした。自民党内では「言葉の暴力が外交関係を傷つける」との認識が共有され、党として一致した対応を取る方針を確認した。
政府が中国に正式な抗議表明
木原稔官房長官は同日の記者会見で、政府として中国側に抗議を行い、高市首相の答弁内容および日本政府の立場を説明したと発表した。政府内では外交ルートを通じた正式な申し入れが行われたとみられる。
野党各党が中国側の対応を問題視
今回の問題をめぐり、立憲民主党の安住淳幹事長は「日中関係に何らプラスにならない」と述べ、中国側の姿勢を批判した。与野党を問わず、発言の不適切さを指摘する声が広がっており、外交問題としての波紋が続いている。
