グーグル親会社、3兆ドル突破で世界4社目に

早瀬 涼真
经过

株価急伸で新たな節目を達成

米グーグルを傘下に持つアルファベットが9月15日、米市場で時価総額3兆ドルを突破した。クラスA株、C株ともに250ドル超で最高値を更新し、市場の関心を集めた。3兆ドルの大台を超えたのは、アップル、マイクロソフト、エヌビディアに続く4社目となる。

強気相場を支えるAI需要

生成AIを中心とする事業拡大が投資家の期待を押し上げた。特にAIモデル「ジェミニ」の利用拡大は収益の新たな柱となり、検索広告やクラウド事業と並んで業績をけん引している。これにより、今年に入ってから株価は32%以上上昇した。

司法判断で経営リスクが後退

米裁判所の判断により、アルファベットは「クローム」や「アンドロイド」を含む主要事業の継続を認められた。事業分割の可能性が薄れたことは投資家に安心感をもたらし、株価の一段高を後押しした。

通信サービスセクターの躍進

アルファベットを含む通信サービス分野は、今年に入ってから26%以上の上昇を記録し、主要11セクターの中で最も好調とされている。アルファベット株のPERは23倍と依然低水準にあり、投資妙味があるとの見方が広がっている。

ハイテク株ブームの象徴

「マグニフィセント7」の中でもアルファベットは群を抜く上昇率を示している。市場関係者は「この1~2年で最も投資家を熱狂させている分野だ」と指摘し、AIを軸にしたハイテク株の勢いが世界市場を席巻している状況を浮き彫りにしている。

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