半導体主導で日経平均上昇、4万円台視野に

宇津木 柊
经过

東京市場が米国株の追い風を受ける展開

6月26日の東京株式市場では、前日の米国株高を背景にリスクオンの動きが広がった。特にナスダック指数の続伸とエヌビディアなどのハイテク銘柄の上昇が投資家心理を支えた。寄り付き直後から日経平均は上昇を続け、終値では642円高の3万9584円となった。

主力株物色が加速、先物買いが相場を牽引

ここ数日の流れを受け、日経平均先物には積極的な買いが入った。従来、出遅れていた日経平均だが、この日はTOPIXを上回る上昇率を記録し、投資資金が指数連動型銘柄に集まる傾向が強まった。特に年初来高値をうかがう動きが加速し、市場には楽観ムードが漂っている。

米ダウ反落も相場全体の基調は崩れず

米国ではダウ平均が4日ぶりに反落したが、直前の3日間での大幅上昇を踏まえると当然の調整とも言える。中東地域の緊張がやや緩和されたこともあり、急落への警戒は限定的となっている。反面、ナスダックが引き続き強含みで推移したことで、日本市場には引き続き好影響を及ぼした。

年初来高値突破へのカウントダウンが始動

年初の1月に記録された4万83円が再び視野に入りつつあり、市場では現実的な到達目標と捉えられている。トランプ前政権の通商政策を巡る不透明感をよそに、すでに「それを待たずして高値更新もあり得る」との強気な見解が一部から出ている。

強気相場に対する短期的な注意点も

一方で、ここまでの上昇スピードが速かっただけに、短期的な過熱感には一定の注意も必要とされる。米中関係や政策リスクなど、外部環境には依然として不透明要素がある。今後の展開は、押し目買いのタイミングや需給のバランスがカギを握る局面に入る。

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