選択的夫婦別姓法案、今国会での採決見送りへ

笠原 美琴
经过

継続審議が現実的選択に

「選択的夫婦別姓制度」に関する法案の審議を巡り、立憲民主党は今国会での採決を断念し、審議を継続する方向で調整している。複数の野党が同様の趣旨の法案を提出しているが、与党の反対により、採決に至るには至らないと判断された。

委員長職権による採決の可能性は低下

衆議院法務委員会では、立憲民主党の議員が委員長を務めており、職権による採決も理論上は可能とされる。しかし、党内では法案が本会議で否決されるリスクを懸念する声が強く、無理に採決に踏み切ることは避ける方向で一致している。

採決強行は逆効果との見方も

与党からの賛同が得られないまま採決を強行すれば、社会的な反発を招く可能性がある。また、廃案となった場合は制度導入そのものが遠のくことから、継続審議によって道をつなぐ方が現実的とする声が多い。政策実現に向けた戦略的判断といえる。

法案提出3党の立場と今後の展望

立憲民主党に加え、日本維新の会、国民民主党も同様の制度導入を掲げて法案を提出しているが、現時点で超党派の合意形成には至っていない。今後は国民的議論を踏まえた制度の再設計や与党との交渉が課題となる。

国会外でも議論の活性化に期待

制度の是非を巡る社会的な議論は、国会内だけでなく、メディアや有識者の間でも広がりを見せている。今回の継続審議の方針により、冷静な議論と理解促進が進むことが期待される。

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