自民旧安倍派裏金問題、核心の解明進まず

宇津木 柊
经过

参院予算委での質疑が実施される

参議院予算委員会では4月21日、旧安倍派の裏金問題に関する参考人質疑が行われた。招致された世耕弘成・前自民党参院幹事長は、政治資金パーティー収入の還流に関する一連の疑惑について、自らの関与を改めて否定した。

幹部会合の証言に大きな隔たり

旧安倍派で行われた2022年8月の幹部会合をめぐり、現金還流の再開が決定されたとする元会計責任者の証言に対し、世耕氏はこれを明確に否定した。代わりに、派閥がパーティー券を買い取る形で処理する案が提示されたと述べている。こうした発言により、当時の協議内容をめぐる証言の矛盾が浮き彫りとなったが、協議の具体的な進行状況は依然として明らかにされていない。

法的正当性を強調しつつも責任を陳謝

質疑の中で世耕氏は、「政治不信を招いた責任を感じている」と陳謝する一方で、自らの行動の法的正当性を繰り返し主張した。野党側が「付け替え」と批判した表現については、適切ではないと反論する場面も見られた。

他の幹部とのやりとりは曖昧に終始

協議に同席していた塩谷立氏、下村博文氏、西村康稔氏とのやりとりに関しては、「正確な説明は難しい」と言葉を濁した。また、慣習的な還流や、森喜朗元首相への確認についても、個人的な範囲を超えるとして明言を避けた。

真相解明に向けた野党の追及は継続

野党側は、今後さらに関係者の招致を求めていく構えを見せているが、自民党内部では「否定発言で区切りをつけたい」との声も上がる。立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は「むしろ闇が深まった」と記者団に語っており、解明への道のりは依然として険しい。

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