こども家庭庁がSNS事業者への規制強化へ、年齢確認の厳格化とリスク評価の公表義務、違反時の罰則導入も検討対象に

長峰 詩花
经过

子どものSNS保護策で中間案を提示

こども家庭庁の作業部会は7月30日、青少年がSNSを利用する際に直面する危険を減らすため、中間報告書案を示した。犯罪への関与、誹謗中傷、成人向け情報への接触、利用時間の長期化など、問題が広がっている状況を踏まえた対応となる。報告書案は座長に一任され、事実上了承された。

政府は青少年インターネット環境整備法の見直しも視野に入れている。年内に具体策をまとめ、2027年の通常国会へ改正案を提出することを目指す。今回の案では、利用者側への注意喚起だけでなく、サービスを運営する企業が担う責任を明確にする方向が打ち出された。

自己申告中心の年齢確認を見直しへ

多くのSNSでは、生年月日などを利用者が入力する自己申告方式が採用されている。中間報告書案は、こうした仕組みだけでは子どもの利用実態を十分に把握できないとして、年齢確認の強化を検討する必要性を盛り込んだ。利用者が設定した年齢と実際の年齢が異なる場合でも、年少者向けの保護機能が適切に働く制度が課題となる。

年齢確認を厳しくする具体的な方法は、今回示された情報では決まっていない。作業部会は制度の詳細を今後詰める方針で、子どもの安全確保とSNS利用の実情を踏まえた設計が求められる。本人確認の強化は、事業者の運用や利用者の手続きにも関わるため、最終報告に向けた主要な論点となる。

事業者に影響評価と保護措置求める

報告書案は、SNS運営会社に対し、自社サービスが子どもの心身へ及ぼす影響を調べるよう求めた。評価結果を基に必要な保護策を講じ、その内容を外部へ明らかにする仕組みも想定している。各社が危険性を把握しながら対策を実施しない状況を防ぎ、取り組みを確認できる環境を整える狙いがある。

対象となる問題には、ネット上のいじめ、性的な内容、過度な利用などが含まれる。企業ごとにサービスの機能や利用者層が異なるため、それぞれの特徴に応じた検証が必要となる。政府は一律の対応だけでなく、各事業者が自ら危険を分析し、改善を続ける枠組みを重視している。

公表義務に違反した場合の罰則も検討

事業者が評価結果や保護策を公表しない場合には、罰則を科す案も検討対象に入った。努力を求めるだけではなく、一定の実効性を持たせる方向が示された形だ。実際にどの行為を違反とし、どのような制裁を設けるかは今後の協議に委ねられる。

規制の対象や適用条件が定まれば、SNS各社は年少利用者向けの設定、危険な情報への接触防止、長時間利用への対応などを見直す必要がある。公表制度が導入されれば、利用者や保護者も各サービスの対策状況を比較しやすくなる。企業の自主的な対応と法的な義務をどのように組み合わせるかが焦点となる。

年内の最終報告へ制度の具体化進む

今回の中間案は、SNS事業者に対する年齢確認、危険性の分析、保護措置、公表責任を一体として検討する内容となった。一律の年齢制限については結論を出さず、別の論点として協議を続ける。こども家庭庁は、今回の記載が従来方針の転換を意味するものではないとしている。

作業部会は、海外の規制動向や国内における利用実態を踏まえ、年内に具体的な対策を取りまとめる。法改正が行われれば、SNS事業者が担う青少年保護の責任は一段と明確になる。子どもの利用環境を確保しながら、犯罪や誹謗中傷、過度な利用などのリスクを抑える制度設計が焦点となる。

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