フジHDが村上氏側の株取引に懸念示し契約履行を要請

早瀬 涼真
经过

フジHDが株保有状況の確認求め質問状送付

フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は2026年3月25日、投資家である村上世彰氏側に対し、株式の保有方針などを確認する書面を送付したと発表した。背景には、関係する投資会社による新たな株式取得の動きが確認されたことがある。
FMHはこの動きについて、既存の取り決めとの関係を踏まえ「懸念を抱いている」との認識を示した。今回の対応は、契約内容が適切に守られているかを確認する目的があるとしている。

投資会社による新規取得が報告書で判明

2026年3月19日付で関東財務局に提出された大量保有報告書により、村上氏が関与する投資会社ATRAが新たにFMH株を保有したことが明らかになった。
この報告によれば、新規取得の割合は1.29%で、別の関連会社が保有分を解消した結果、株式数そのものは増えていないとされる。ただし、FMHが自己株式の消却を行った影響で、保有比率は5.76%まで上昇した。

自社株買い時の合意内容を巡る認識差

FMHは2026年2月に大規模な自社株買いを実施した際、村上氏側との間で一定の条件に基づく合意が成立したとしている。この合意では、新たな株式取得を控えることや、残る保有株の早期売却などが含まれていたと説明している。
一方で、村上氏側は過去に公表した声明で、将来的な追加取得を否定する拘束力のある契約は存在しないとの立場を示している。株式売却についても、市場環境や価格が適切な水準に達しない限り売却しない方針を示していた。

契約違反の場合は法的措置も検討

今回の書面では、ATRAによる株式取得と既存契約との関係性について説明を求めるとともに、合意内容の履行を強く要請した。
FMHは、契約や関連法令に反する行為が確認された場合、法的手段を含めた対応を取る可能性があるとしている。また、今後の履行状況について継続的に確認していく姿勢を示した。

双方の見解対立が今後の焦点に

今回の一連の動きを巡っては、契約の解釈や義務の範囲について双方の認識に違いがあることが明らかになっている。
FMH側は契約履行の必要性を強調している一方、村上氏側は新たな取得が契約違反には当たらないとの見解を示している。両者の主張の隔たりが解消されるかどうかが、今後の展開の焦点となっている。

この記事をシェア