ファミマ、広告売上400億円へ戦略加速

早瀬 涼真
经过

メディアコマース戦略を発表

コンビニ大手のファミリーマートは2月16日、物販と広告を組み合わせた新たな事業方針を公表した。自社アプリや店内のデジタルサイネージを活用し、購買行動と広告配信を連動させる取り組みを本格化させる。2030年度に広告関連売上を400億円へ拡大する目標を掲げた。

5500万IDのデータ基盤活用

同社は決済機能を備えた「ファミペイ」などを通じて5500万の顧客IDを保有する。1日あたり約2300万人分の購買データを取得できる体制を整えている。これらは決済情報と結び付いた一次データであり、詳細な購買履歴の分析が可能と説明する。

業態横断データで分析高度化

小売データ活用を手掛けるデータ・ワンと連携し、ドラッグストアやスーパーなど他業態の情報も統合する。集積したデータの年間取引額は約10兆円に達し、国内生活消費財市場の3割弱を占める規模だ。平日のコンビニ利用と休日の別業態での購買を結び付けるなど、生活動向を立体的に把握できる。

非物販分野への広告展開拡大

現在は約440社に広告・マーケティングサービスを提供している。今後は美容や健康に加え、保険、金融、自動車、住宅、旅行など店舗で扱わない分野にも対象を広げる。2026年度内に顧客IDを6000万へ増やし、広告収益の拡大を図る。

小売の枠超え成長領域拡大へ

説明会で細見研介社長は「従来の小売業の枠を超え、情報産業や広告業など新たな分野に成長領域を広げる」と述べた。広告事業の売上は現在約150億円で、2030年度に400億円へ引き上げる計画だ。コンビニを情報発信拠点として進化させる構想を示した。

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